公用語や国語に英語が定められている、またはそこの住人が主に話す言語が英語である国 ・地域を英語圏といいます。 かつてイギリスの植民地であった地域が英語圏になっている場合が多く、英語は世界約80カ国 以上で話されています。 国の公用語が英語であるということは、国民や地域住民の過半数が英語を第一言語としている、 もしくは英語を話す能力を備えている、ということを意味しているのではありません。 例えば、ジンバブエでは国民の大半がショナ語・北ンデベレ語を日常会話に用いています。 世界の英語話者の3分の2が集中するアメリカ合衆国では、憲法の規定としての公用語は 存在していませんが、英語の占める位置が圧倒的に優勢であるため、英語圏とみなされているのです。
ほとんどの英語は「イギリス英語」
世界的には、英語を公用語としている国で共通語として使用されている英語はほとんどの場合、
語彙・スペリングともに「イギリス英語」を基本としています。
これに対して、アメリカ英語を公用語としている国はフィリピンとリベリア共和国などがあります。
カナダで使用されている英語は語彙やスペリングはイギリス式とアメリカ式の混合で、
発音はアメリカ英語との共通点が多くみられ、ヨーロッパ諸国の英語教育は標準イギリス英語
を模範とすることが多いです。
英語を公用語としない国における外国語としての英語は、アメリカ英語の影響が強くなりつつ
あります。日本では、戦前はイギリス英語教育が中心でしたが、戦後はアメリカ英語が中心に
なりました。
アメリカ英語はイギリス英語よりも方言内の地域方言の差が小さく、北部と南部の方言に大きく
分かれています。また、東海岸と西海岸によっても違いもあるとされています。
アメリカ英語のほうがイギリス英語よりも新しいと思われがちですが、アメリカ英語のほうが
保守的な面もあり、今ではイギリス英語の影響が強かったイギリス連邦諸国にもアメリカ英語
の影響がみられるようになりました。
英語が公用語の国って?
英語が公用語・国語である国や地域は以下の通りです。
まず、ヨーロッパにおける国と国家連合は
イギリス(注:地域によってその地方の公用語もあります)、アイルランド(注:アイルランド語が
第一公用語で英語は第二公用語ですが、事実上英語が優勢)、マルタ(マルタ語と英語が公用語)
、欧州連合(英語も含めて加盟国の26言語が公用語)です。
イギリス自治領では、ガーンジーとジャージーは英語とフランス語が公用語です。他にジブラルタル
マン島があります。
北アメリカでは、アメリカ合衆国(公式な国の公用語はありませんが、国民の大部分の第一言語
である英語が事実上の公用語です。国民の1割はスペイン語話者。30の州においては、英語が公用語
であると法律に定められています。ニューメキシコ州ではスペイン語、ハワイ州ではハワイ語、
ルイジアナ州ではフランス語も公用語)、カナダ(注:ケベック州のみフランス語が公用語、
ニューブランズウィック州ではフランス語と英語が公用語です)。
中央アメリカでは、アンティグア・バーブーダ、グレナダ、ジャマイカ、セントクリストファー・ネイビス
、セントビンセント・グレナディーン、セントルシア、トリニダード・トバゴ、バハマ、バルバドス
ベリーズ(注:英語が公用語でも、スペイン語が圧倒的に主流です)。
他地域にはアメリカ領のヴァージン諸島(アメリカ自治領)、イギリス自治領のアンギラ・イギリス領ヴァージン諸島
・ケイマン諸島・タークス・カイコス諸島・モントセラト。
南アメリカではガイアナとイギリス自治領のフォークランド諸島です。
アジアは、インドでは英語が準公用語でヒンディー語が国家(連邦レベル)の公用語です。
また、各州の公用語が多数存在しています。他にシンガポール(注:英・中・マレー・タミル語が公用語。
国語はマレー語。)、スリランカ(注:英語は準公用語で、シンハラ語とタミル語が公用語。)
パキスタン(ウルドゥー語が国語。)、フィリピン(フィリピノ語が国語。フィリピノ語と英語が公用語)
地域では北マリアナ諸島、アメリカ自治領のグアム(注:主要言語はチャモロ語)、
オーストラリア自治領のクリスマス島・ココス諸島、香港(英語と中国語が公用語、但し大部分の住民は
広東方言を母語としています)。
アフリカではウガンダ、ガーナ、カメルーン(フランス語と英語が公用語)、ガンビア、ケニア
ザンビアなど、他に16カ国あります。
オセアニアではオーストラリア、キリバス、サモア、ソロモン諸島など、地域を含めると22の国
と地域があります。